すいれん

睡恋


夜も更け、既に時は恐らく未明。
飲みすぎた、と。
曹仁が自覚する時には、既に立てない程で。
「……飲みすぎだろう」
「…うるせぇ」
突っ伏している曹仁に、張遼が呆れたように声をかける。
「牀台へ。……歩けるか」
「歩けるように見えるかよ」
張遼は、やはりか、とため息を一つ。
そして立ち上がると、慣れた手つきで曹仁を抱きかかえてそのまま牀台へと運んだ。

「……あまり体に悪い飲み方をするな」
曹仁をゆっくり牀台に横たえて、小さな声でそう告げた後に曹仁の頬に触れる、
張遼の手がひんやりとしていて心地良くて。
曹仁は無意識に、その手を掴まえて引き寄せた。

刹那、驚いた顔をした張遼は。
曹仁に片手を捉えられたまま、その手を解くか否かを暫く逡巡して。

不意に。

彼の寝顔に見入っている自分自身に気付き、
困ったように微笑んだ。














七夕にあわせてあげようと思ってたんですが、間に合わなかったのです…(汗)。
いつもうちのサイトのカプは大抵中途半端になっててごめんなさい…!
何だか友情以上恋人未満の煮え切らない関係が好きらしいです(汗)。