静言
静言
偶然を装って毎日逢いに出向く。
とっくに気付かれている事実に、気付かないフリをした。
すれ違いざまのほんの刹那。
こちらが口にした声無き言葉は、彼に届いたのだろうか。
物好きな、と。
声無き言葉を口唇に乗せて。
彼は、口元に微かな笑みを浮かべた。
魯粛視点の魯粛と子瑜の話…でした(汗)。