さき。
幸
幸せという言葉なんて。
意識したこともなかった。
自分に縁の無い言葉だと。
客観的に冷静に。
恐らく、羨望の篭った感情で。
幸せという言葉の意味を、ずっと考え続けていた。
難しい顔で黙りこんだ私を見かねて、
苦笑混じりで私の名を呼ぶ。
心地良い響きの声に。
そんなお前を、想っていられる幸せに気付いた。
周瑜独白。
想うことのできるしあわせ。