言葉

言葉にしようとして、やめた。

音にして伝えるという事の難しさを知っているから。


ちりちりと、肌に感じる戦火の予感に、気分が高揚する。

無意識に息を一つついて、ちらと孫策は周瑜を見遣った。

いつでも端正な姿が、頼もしく、そして愛しい。


公瑾、と。

思わず、口唇だけで名を呼んだ。

その声は、音にはなっていないにも関わらず。

視線が気になったせいか、それとも偶然か。

周瑜が孫策の方を振り返る。


視線が交錯した刹那。

何か言葉を紡ごうとするのを遮るかのように。

孫策は周瑜を引き寄せ、口唇を掠め盗った。


柔らかく啄ばむような口づけに、刹那驚いた顔をした周瑜は。

それでもすぐに、冷静を装って。

「…不謹慎な…」

冷ややかな視線。微かに怒りが混じった声色。

けれど、ほんのりと朱の宿る目元が、動揺を隠せていない。

それを、満足そうに見て孫策は視線を戻す。

その先は、当然敵陣。

「…勝ち戦だ」

「…あまり慢心するな。心臓に悪い…」


勝利を確信しているのは、愛しき人が傍に居るゆえ。

そう、言葉を紡ぐよりもずっと。

分かち合った口唇の熱の方が、真実に近いから。





よく解らなくなりました…。
デッキネタというか、ネタデッキネタです(汗)。
一番被害被ったのは自軍の他の人たち…。
一応、SR孫策×SR周瑜、という事で…。