はぁ。と。 ため息の量が知らずと増える。 日に日に募っていく想いは、勘違いじゃない事を嫌でも痛感させた。 掛けられる言葉にも、触れられる感触にも。 反応して高鳴る鼓動をどうにも出来ずにいる。 ただ好きで、好きで仕方ないこの気持ちを。 伝えたくて、それだけなのに言い出せなくて。 「太史慈さま」 呟いて、静かに目を閉じる。 好きです、とは胸の内で呟いて。 いつになったら言葉に出来るのだろうと、思案しながら浅い眠りにつく。 悩みすぎて、眠りの合間。 その言えない言葉を声に出している事を、彼は知らない。 |