ジョット*G
「……本当は」
10代目の嵐の守護者を、]世の右腕だと認めたすぐ後。
自分の腕に閉じ込めたGの耳元で、ジョットが囁く。
「ん?」
「…]世のためとはいえ、私以外の右腕として誰かと
一緒にいるのが、嫌だった」
「……仕方ないだろ」
はぁ、と呆れたようなため息に乗せて、
Gがそっと言の葉を紡ぐ。
「…気にするな。ただの戯言だ」
「気にしなかったら、怒るだろ、お前は」
そう告げると、うるさい、と微かに拗ねた声と共に、
ぎゅっ、と、更にきつく抱き締められた。